鼻の勢いが止まらない

ついに俳句総合誌デビューです。
寒太主宰より「俳句朝日」8月号、9月号の若手特集への推薦を受けました。

どうしよう 鼻の勢いが止まらない

そもそもこの特集、尖は去年目にしております。「若手俳人600人」という途方も無い特集なのです。中山奈々だとか宮嶋梓帆、中原寛也、富田拓也 高柳克弘などなど綺羅星のごとき若手が彩るまさに満天の星空(大げさです。そこまでではなかったような)!尖はそれをただ見上げるしかありませんでした。そうまだ89と名乗っていたころの完全なる無名状態。
「若手俳人」「結社」「主宰」そんな言葉はどこか遠い世界の出来事としか思えませんでした。

それに、 俺が 載る

正直いま、かなりの上昇気流のなかにいるような気がします。巻頭作家作品、エッセイ、俳句朝日、舞台が整えられていく感覚。チャンスがぶら下がってきた。

とにかく有名になることを今の目標にしているので、階段は全力で駆け上がっとくに限ります。そうすることでしか上昇気流は維持できません。




それにしても、「火尖」と自分がどんどん離れていくような。俺なんてまだ内定も取れていない駄目四回生なのに、火尖君は雑誌デビューですか・・・どうなってんだ。

自分のためにも火尖のためにも、落ち着いて俳句を作れる環境を用意しようと思います。そのために必要なもの・・・内定。明日はイズミヤカードの二次選考

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炎環200606号 巻頭!


炎環六月号掲載作品

母とゆく一輪草を見るために

麗らかや眼鏡屋を出てすぐ左

天心の真下桜の木なりけり

夜桜や人に血の管酒の管

春霖やバスの座席の深みどり



えー投句四回目にして、見事

初巻頭でございます!!!!
句に順位をつけるのは本質的には疑問のある行為ですが、
ホトトギス以来、結社も大部分の作者もこの仕組みに乗っかることで佳句を作ってきた事実を鑑みますと、功罪の功の部分もまたかなり大きいと言えるでしょう。
そして何より良いとか悪いとかよりも、気分がいい。


高名な俳人のほぼ全てが、若い時期に巻頭をとっています。もう調子にのらざるをえないじゃないか。

正直いつかは巻頭と思っていたけど今回の作品で取れるとはかなり驚いています。以前かなり無茶な目標として十ヶ月以内の巻頭を掲げましたが、そしてその後、その野望の甘さを痛感したのですが、結局四ヶ月で達成してしまいました。

編集部の方から七月までに巻頭作家作品七句とエッセイ書いてくださいだって。「巻頭作家」だって。依頼されて作るのなんて初めて。なんだか作家みたいだ。あっ巻頭作家なんだ俺は。

こんな始末です。鼻が伸びきっています。しばらく続くかもしれません。

次の目標は上位定着四年以内の同人昇格

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天ぷら

俳句を拾うとき 引き出すとき 原液を傷つけないように 最小限の言葉を沿わす   

そんなことばかりしていると
たまには ご大層な言葉でキモチとやらをべたべたに揚げて 非常な胃もたれを起こすしかない天ぷらを 作りたい ばら撒きたくなる

油は感情100%のギトギトなやつ

平凡極まりない気持を 特別にするため 言葉をドバドバ投下して 恥ずかしげもなく いや 得意顔で 絶望です 明日への翼です

リズムや韻律 そんなことには一切頓着せず ぶくぶくに肥大化した 力任せで力に欠ける

衣しかない天ぷら

見かけは立派で 見かけしかない あるとすれば 誰も知りたくもない 「君と僕」の話 「深い憂鬱」の話 空洞構造

一語一語は玉なのに 生クリームとトロ カニにケチャップ 下手くそな料理 衣しかない天ぷら 何行にもわたって立ちこめる油の臭い 

ここまで言って分かってしまった 私は詩が嫌いなのだ 言葉を重ねに重ねても満足を得られる仕組み 十七音以上のとてつもない自由を妬んでいる 下手くそな詩を読むときの むくむくとわきあがる    

妬みという強烈な憧れ 吐き気にも似た嫌悪感
 

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街の夜

蟻追えど終に列にはならざりき

街の夜コーラの缶に似たりけり

夏草やYと証言食ひ違ふ

朝方の蚊の勢ひの黒さかな

黒南風や明滅明の信号機

夏来るや街に隙間の増えゆける

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ここ最近の句

暮れかかる雨の白さや花水木

棕櫚の花子供見つめてばかりゐる

着信やむきばらばらにあめんぼう

姿見の暗部に夏と名付けけり

乱暴な軋みの如く蝶上る

夏蝶や靴紐すぐにほどけたり

蜂に刺されて目に青空の残りたる




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句帳

年寄りが若手を批判するときに使う言葉で一番多いのが
「写生がなってない!」「感覚だけで作っている」です。逆に褒めるときは「若いのによくものを見ている」だとか言います。
ようは「客観写生」これにつきるのでしょう。
私なんかは客観写生一辺倒の最近の俳壇のありかたに疑問を抱いていて、前衛俳句の手法にも見るべきものはあるのではないかと思うのですが、私一人がそんなこと思ったぐらいではどうしようもありません。
どうしようもないから、尖も客観写生。
五月は客観写生強化月間

蚊の勢い 
むしろ 誤解 ゆつくり自滅 テロに屈してはいけない テロに屈してと言えない 黒南風や大きな傘の干されゐし スパイかも茄子を見つめるあの男 

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雑感

卒論のテーマが大分固まってきた。テーマは教育基本法改正。内容についてはいえないが(何しろネット右翼っていうのは非常に恐いものらしい。そして煩わしそうだ。それに俺なんかちょっと調べられたらすぐ本人特定されてしまうし、家族にまで塁が及ぶ。ネットで自由に表現できるなんていうけれど、それは大多数の側にいるときだけだ。ネットで相容れられない意見を言うということは、反論ではなく罵声と人格否定を生む結果となる。だから出来るだけ政治の話はしない。)

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気になる俳句 2

いちめんの闇いちめんの白つつじ みらパパ

ライブドアハイクブログで活躍中の俳人の句。本人の弁はよくある句。確かによくある句かもしれないが、リフレインが効果的、実景から沸き立つ非日常の白と黒の世界。朗唱するときはたぶん「いちめんの闇・いちめんの白つつじ」ではなくて、「いちめんの・闇いちめんの・白つつじ」と読む方がいいような。夜一人で歩いているときに呟きたくなる句。


たんぽぽを握りつぶしたその手かな  小林恭二

俳句を始めたばかりの尖が出会った句です。この句の寂しさ、青春性、屈託、ようするに恭二お得意の青春俳句です。それまでの尖の俳句に対する考えを60°くらい変えてくれました。ようするにこの句に出会わなければ尖は「油蝉もこんがり揚がるアスファルト」のようなハイクを今も作っていたかもしれません。この句の制作秘話については小林恭二著「実用青春俳句講座」で。実は彼の人生初めての俳句なんですよ。俺が俳句にはまるきっかけになった本です。今は亡き前衛俳句についても書かれており、非常にイイ!!



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内定が出ない

内定が出ない。今日も落ちた。大幅に業界を変えることにした。六月までには内定が欲しい。W杯が始まってしまう。

暗がりは蝶の羽音を絶望す

溺死する恋のまわりの海月かな

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炎環200607

炎環七月号掲載予定

海へ来てああ春月へ手が伸びる
爆弾の名に雛菊をつけし誰
陽炎や君を待てども暮らせども
夏近し一枝の川面への重み
手品師の笑み零れ来る五月かな

とりあえずそんな感じで。三句目は推敲したのが他にあるんだけど、残念、もう葉書に書いちゃった。

初蝶の歪めば君を愛するべきか
春の夜のスーホの白い馬の中
たやすくはいかぬ事あり躑躅咲く

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多作とか言葉とか


たやすく さう言へば 平たく つきさうなほど 地続き 手鏡 板ガラス 忘れねば 放り投げ 晩春やバケツの水を放り投げ 愛するべきか よければ 跡形もなく咲きにけり 春の夜はスーホの白い馬の中 食い違ふ 血糖値 初蝶の・・・愛するべきか 手つ取り早く 

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俳句ができない

俳句ができなくてこまっている。

言葉が繋がらないというか零れていってしまうというか。どちらにしろいつものことなんだけど、これが毎回くるしい。

そしてこれもいつものことなんだけど、やはり多作して乗り切ろうと考える。そしていつものことだけど、それで出来る俳句がどれもこれももうほんとに全然よくない。ただまぁ風邪ひいたときに熱を測るようなもの。やらないと気がすまない。
しかしもう一句も出来ないんじゃないかと思ってしまう。ただまあそれもいつものことなんだけど。

春暑し採用試験受けにけり
雨降りの門ありにけり花水木
雨降りに門の色あり花水木
花疲れ影をどれほど伸ばしたか
玄関に春の夕のペンチかな
初夏の歌えば風の吹く日かな
不人気の教授が言へり子猫ゐる
棕櫚の花我が表現欲の如くあり

春の蚊 鉄アレイ
 
チューリップ見るたび君を忘れたし

頷くと恋終わるなり春の風
チューリップ別れるときは優しくす
はつなつのどこに立つても歩いても

花の雨 姿見
しばらくは動かぬ猫と牡丹かな 
春愁や鉛筆の線伸ばしをり
きつねうどんや春深し/font>

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就職活動

就活中につき俳句が精彩を欠いてきている。ちょっと忙しくなっただけで、この駄目っぷり。社会人になったらいったいどうなるのでしょう。

とにかく今日はS出版の面接でございますから、正直俳句どころではない。

とはいいつつも炎環に送る句を四時間かけて考えた。本当は明日の面接対策につかう時間だったのに。どこが俳句どころじゃないのか。俳句だけじゃないか。

炎環七月号掲載予定の予定

爆弾の名に雛菊をつけし誰

陽炎や君を待てども暮らせども

夏近し一枝の川面への重み

手品師の笑み零れ来る五月かな


手品師の句、こういう句ができるから俳句はやめられない。

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気になる俳句

頭の中ばっかり覗いているんじゃない!と思って、現実に目を向けてみれば・・・ここはどこですか?そんな下降線手前まで来てようやく、一社書類選考に通った。そこがまぁ第一志望の出版社なわけでして、何?このピンポイントぶり。そういえば大学のときも第一志望以外、高望みも滑り止めも全部落ちてそこだけ受かったんだっけ。しかも合格最低点。うん、悪くない人生だ。
書類選考でこんな浮かれてしまうこの崖っぷち気味、足を踏み外すならこのときでしょう。

いもうとを蟹座の星の下に撲つ 寺山修司

最近寺山修司の俳句がすごく気になる。掲句はそのなかでも今いちばん気になっているもの。蟹座が何を意味しているかは分からない。ただ「いもうとを撲つ」という行為の舞台としてはこれ以上のものはないように思う。そして何故か宮沢賢治的なものを感じる。蟹座→銀河鉄道の夜ではなく、妹を蟹座の星の下に撲つ→クラムボン。あと一種異様な道徳性が際立っているように思う。

鏡よ鏡にんげんたちの燃えやすき 松本恭子

恋ふたつ レモンはうまく切れません
で一躍有名になった松本恭子の句。「鏡よ鏡」の後に続くのはもちろん「この世で一番美しいのは誰?」というお妃の科白。ところがこの句では、「鏡よ鏡」の後に続くのは「にんげんたちの燃えやすき」と来る。単純な推測だが、意味を考えるなら欲望のメタファーとして捉えるのがいいのかもしれない。ただ、この句は童話の一場面として、鏡に映る大量の人間を想像したほうが断然楽しい。そして彼らは呪文一つで一斉に燃え上がるのだ。

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