スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告--/--/--(--)--:--

新鋭招待作家

―俳句空間―豈の43号を読む。
攝津幸彦特集なのだ。

攝津幸彦論はこじつけ的なものもあって、かなり面白い。
まだ全部は読んでいないから詳しくは言えない。

俳句作品はだいたい読んだ。さすが「豈」である。多くが意欲的な作品で、俳句総合誌とは大違いである。
俳句研究12月号の神尾久美子、長谷川櫂は退屈すぎるし、正木ゆう子は期待外れだった。

豈の新鋭招待作家の欄は注目している人が載っていた。
佐藤文香、谷 雄介、冨田拓也である。

佐藤文香はちょっとガス欠気味ではないだろうか。
片影や苦しき丸太積んである
は言葉だけが上滑りしている感がある。苦しい。

まなうらの彼等に序列与へて夏
リズムも季語も不完全燃焼起こしてしまっているように思う。

晩夏のキネマ氏名をありつたけ流し
見せ方の面白さはある、晩夏というやるせないような感じも出ているが、まだ推敲中かと思った。
反対に
夏痩せて切手の唾液よくのびる
は普通っぽいけど良かった。

谷 雄介は新鋭招待作家の中で一番面白かった。
沈丁や誰もが皿を思ひ出し
原爆忌きれいな髪のひとと逢ふ
ぼつたりと帆立の夜のありにけり

ほら、おもしろい。略歴に彼女募集中と書いてあるが、あまりモテそうな俳句ではないので多分効果はないだろう。まぁそこがいいんやけど。

冨田拓也は芝不器男賞のときに初めて知って、結構影響を受けた。今回の作品も、そのときの作り方のままで作っている気がする。いつか擦り切れてしまったら困る。

逝く春の行方不明の化仏かな
限りなき羽音の中の朝寝かな

を採って
鱗粉の中行く如し大西日
終わりなき祈りの如く冬枯れぬ

を採らなかった。彼の「如く」はややマンネリか?

最後に、読んでいて嫌な気分になったのが、
やまぐちゆう夢

アケミ二十歳今日から店に出て海月
のアケミを見る高慢な視点と、通俗的な喩え。面白くない。雑誌に出すくらいだから、本人は上手いつもりなのだろうが、タチの悪いイヤラシさが露呈されただけだ。
ダンサーになろか凍夜の駅間歩く  鈴木しづ子
世の中にはこういう句があるということを知っているのだろうか。

凍蝶の腹をひそやかに撫で上げる中指
長い上に、実体験だとしても嘘臭い。嘘は上手くつくから素晴らしいのに。

たんぽぽやベンチは二人づつ埋まる
などの高校生っぽい句のほうがまだ、まし。

彼には一度だけ会ったことがある。そのときは、こんな句をつくるようになるとは思いもしなかった。というか、そのときは、俺が俳句をやるようになること自体考えられないことだったが。


スポンサーサイト


俳句 | コメント(0) | トラックバック(0)2006/12/02(土)23:58

コメント

コメントの投稿


秘密にする

«  | HOME |  »


自己弁護

kasen

Author:kasen
1984 11 生まれる。
2005 03 俳句を始める。
2006 01 炎環入会

好きな食べ物・ラーメン
好きな建物・図書館
好きなのは言葉。

Twitter...A

nishikawaksn17 < > Reload

火尖箱(お知らせ)

12月
現在迷惑コメント対策のためURLなど書き込めない状態になっています。ご迷惑をおかけします。

打率

探検する

探し物はなんですか

月刊火尖

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。